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横浜緑ヶ丘高校 出前授業

日時2005/8/25
場所神奈川県立緑ヶ丘高校
対象高校1,2年生33名
担当者榎戸,福士,中村

講義の様子

光さえも逃げ出すことのできないブラックホール。 現代の観測天文学は長らく理論上の存在でしかなかったこの星の存在を証明し、その驚くべき姿を次々に明らかにしてきました。日本のX線天文学は、独自の衛星を駆使しつつ、世界のブラックホール研究史に重要な役割を果してきたのです。

今回の出前授業では、X線天文学と赤外線天文学を学んでいる二人の大学院生が講師となり、ブラックホールの謎を中心に、星の進化、光の話し、赤外線で見る星の終末などをお話ししました。

天文学を理解するのに不可欠な「光」。この光の正体を理解することは、ブラックホールを知る上でも、現代物理学の流れを垣間見るためにも、そして現代社会の基礎的な教養としても欠くことのできないものです。最初に、光とは何なのかということを謎解き形式で直感的に理解していき、さまざまな波長の光で見る宇宙を概観してみました。

光と星の一生をおさえたので、いよいよブラックホール天文学の入門です。ブラックホールの理論的な理解がどのように発展してきたのかを、ラプラスの古典力学的なアイデアの時代から、アインシュタインの一般相対論での理解まで、直感的にお話ししていきました。次に、X線天文学の登場と、ブラックホールが実在の星として認められたエピソードと、のさまざまな性質が研究されている現状をお話ししした。 ブラックホールを中心におきつつ、現代天文学の話や光という重要なテーマをなるべく直感的に理解してもらおうという授業でした。

講義風景

途中、授業の合間合間には大学学部生あるいは大学院生の生活を紹介しました。大学での授業や研究の様子、サークル活動や寮生活、バイトなどについて、講師の個人的な体験談や後輩へのアドバイスなどをざっくばらんにお話ししました。天文に興味のあった生徒さんは授業そのものが楽しかったとは思いますが、あまり興味をもてなかった生徒さんも、このような学生としての先輩の体験談には、食い入るように聞いていただけたようです。

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