授業の様子
午後2時から4時の約2時間、講演と実習の2部構成での出前授業を行いました。
- 1. 「星が生まれるまで」
- 分子ガスから恒星が生まれるまでの段階について3 0分程度の講義を行いました。銀河系から最も近い系外銀河「大マゼラン銀河」全体の分子ガスの観測結果を用いて、星の母体である分子ガスから星になるまでのタイムスケールについて話しました。銀河系内の太陽近傍での分子ガスから星になるまでのタイムスケールとの比較についてもお話しました。また、観測に用いた望遠鏡の性能・立地や大学院生が研究室でどのようなことをしているのかをお話ししました。
- 2. 「身近な電波をキャッチ!」
- 回路づくりを行いました。材料は導線・ダ イオード・クリスタルイヤホンで、金属部分をねじる・セロハンテープで押さえる・ 手で切り裂くなどの簡単な方法で回路を接続しました。この回路により、電波をキャッチすると音が聞こえます。電波を受信して回路に電流が流れると、電流をクリスタルイヤホンが音信号に換え音が聞こえるという仕組みです。まず初めは、「ぐるぐる アンテナ」(コイルアンテナ)を製作し、教室内の家電製品(蛍光灯・テレビ・パソコ ン・リモコン)の電波をキャッチしました。とくに、電子レンジと携帯電話からは強い 電波をキャッチしました。対象によって、聞こえてくる音の大きさ・高さが異なる事を発見しました。続いて、「Tの字アンテナ」(ダイオードアンテナ)を作成しまし た。天気・アンテナの長さ・方向などの条件がそろえば、FM放送や海外ラジオなどを受信できます。教室内だけでなくベランダや廊下にも移動して、ラジオ受信に試み ました。このころには、私たち担当も驚くほどの盛り上がっていました。
実習終了後、天体からくる電波は非常に弱いことを話しました。講義の質問の多さ・ 実習が盛り上がりすぎたため、予定より20分延長しての終了となりました。また、たくさんの先生方が様子を見に来てくれました。また、放送部がビデオカメラを持って取材にきていました。
- 3. お茶会
- 希望者と共に、お茶会をしました。天文分野に進学したい生徒、地学部の生徒、天文専攻の大学院進学をめざす卒業生、地学部の先生と共にお話し、進路についての相談・物理学科の紹介を含めいろいろなことを2時間ほどお話しました。
質疑応答
地学部の生徒や地学部の生徒などから、質の高い質問が多く寄せられ、30分程度を要しました。
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