カフェの様子

第 4 回川崎図書館サイエンスカフェ

日時2006/12/9
場所神奈川県立川崎図書館
対象20名程度
担当者鳥羽

テーマ:「分子でナノマシンはつくれるか」

講師:竹沢 悠典氏(東京大学大学院理学系研究科化学専攻)

ー分子や原子を思い通りに操るー これは、今も昔も科学者の夢です。たとえば、機械のように動いたり、はたらいたりする分子はできないのでしょうか。もしそれが実現できれば、この世で一番小さい”機械”ができるかもしれません。そんな夢を追いかけている科学者の挑戦について、紹介したいと思います。

竹沢さん
竹沢さん

当日の様子

今回は、5,60分ほど講義をして質問時間が30分、また講義を30分程度して、質問をしてもらうという二部構成になりました。講義中にも質問が活発になされて、しかも質問のレベルがとても高くて中身の濃いものになったと思います。量子の世界という、身近に感じにくいものをとてもわかりやすく楽しませてくれるカフェでした。講義の形としましては、まず竹沢さんの自己紹介、研究の話から始まり、原子・分子のお話、分子でナノマシンを作るためにはどんな課題があり、現在どこまでその研究がすすんでいるのか。そして、分子でナノマシンがつくれたら、どんな応用が期待されるのかにいたるまで、お客さんに話しかけたり、分子模型を使ったりしました。講義の最後には「分子でナノマシンは作れると思いますか」という質問にお客さんに手を挙げてもらう場面もありましお客さんの大半は肯定側でした。

カフェの様子
カフェの様子

小休憩の前には竹沢さんがお勧めする本の紹介もあり(講義の中でもありましたが)、休憩中はそれらの本を読んでいる方、竹沢さんに質問をしている方もいました。  質疑応答の時間では、身近な疑問から高度な話まで話題は尽きません。質問が途切れることなくあがりつづけ、自ら進んで講義を聞きに来るくらい熱心な方たちと過ごした時間はとても貴重な時間でした。時間の関係で途中で質疑応答は一度打ち切り、サイエンスカフェは終了しましたが、その後も竹沢さんには数人の方が話しをしようと待っていました。

質問を受けた内容

以下に講義でのお客さんから質問をまとめました。
(※分子でつくるナノマシンを単にナノマシンと記述してあります。)

  • ナノマシンの動きはどのように観測するのか。
  • ナノマシンを作る過程においてどんな工夫が必要か。
  • ナノマシン実用化の展望について
  • カーボンナノチューブやフラーレンなどが注目されている背景は何か。
  • ナノマシンの動力源として、講義で扱った(酸性・塩基性の利用)もの以外のものは?
  • 現在の開発は(有機)溶媒中で行われているのか。
  • ナノマシンを動かすには人間でいうATPが大量に必要になるのではないか。そのエネルギー源はなにか。
カフェの様子
カフェの様子

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