日時 | 2007/12/14 |
---|---|
場所 | 島根県立松江北高校 |
対象 | 生徒160名 |
担当者 | 藤原、山崎、垣内、浅見、小森 |
島根県立松江北高校の「総合学習」の時間にお招きいただき4講座を開講いたしました。講座では、講師の研究内容についてや大学での様子などが取り上げられていました。そのため、生徒達には新鮮であったのか、非常に熱心に授業を受けている姿が印象的でした。また、休憩時間や終了後においても質問する生徒がみられるなど、授業内容から、生徒達の好奇心を刺激できたようです。以下、今回開講されました4つの講座の紹介をいたします。
今まで何気なく接してきた光に対して、「光がものに当たると一体何が起こるんだろう?」ということで、この授業では、実験を通して光を身近に感じてもらい、光を使うことでわかる分子の面白い側面について解説をしました。まずはじめに、光とは何か?、分子とは何か?といった説明があり、その後実験にうつりました。生徒達は実験を通し、光とは何かといったことを理解し、光の面白い性質について非常に興味を持ったようです。授業では、授業中も生徒達が積極的に発言や質問をしており、講師と生徒とが相互にやりとりしながら授業が進んでいっているのが印象的でした。
この授業では、まず、医学部での生活や授業の様子などの具体的な紹介があり、医師になるまでの道のりについて説明がありました。そしてその後、医療訴訟や医師の労働時間や待遇といったものを紹介しながら、医療現場や医師の現実の厳しさについてリアルな話がありました。しかし最後には、医療現場や医師の厳しさを知りながら、それでもあえて医師を目指す医学部生としての、やりがいや理想の医者像などついて、講師なりの考え方を生徒に熱心に伝えていました。一方、生徒達は、非常に真剣に授業を聞いており、教室全体に緊張感が漂っていました。また、授業の間の休憩時間では、多くの生徒が講師を取り囲むように熱心に質問しており、生徒の「医師」や「医療」に対しての非常な関心の高さがうかがえました。
この授業ではまず、太古からの大問題である、「この宇宙のどこかに、私たち以外の生命が存在するか?」という発問からはじまりました。そして、この大問題を解くための"第ゼロ歩"としての「太陽系外の惑星探し」がどのような方法により行われているか、またどの程度そういった惑星が発見されているのかといったことを含め、最新の研究成果をわかりやすく紹介していました。また、授業での、Mitakaと呼ばれるソフトや赤外線カメラを使った実習を通して、生徒達は宇宙の広大さや、赤外線で見える世界の様子を知ることにより、「太陽系外の惑星探し」についてだけではなく、宇宙全般について、ひいては天文学における観測の手法の幅広さにも興味を持ったようです。
この授業では、まず、いろいろなスケールの物を紹介しながら、普段私達が身近な世界とは、勝手も常識も違った10億分の1mの超ミクロの世界に、生徒を引き込んでいきました。そしてそこで起こる様々な不思議な出来事について、「壁を通り抜ける粒子」、「原子を見る顕微鏡」、「生まれては消える物質」、「閉じ込められた3色のクォーク」という項目ごとに、いったいそれがどういうことなのか、どういったものなのかを解説していました。そしてその際に、アニメーションを多用することで、生徒達は、実感として持ちにくいミクロの世界の現象を非常にわかりやすく捉えることができたようです。また、それぞれの不思議な現象が実は現代物理学の常識であると知って、生徒達は、高校での物理の勉強では触れることのできない、不思議でより深い物理の世界に非常に興味をもったようです。