望遠鏡見学

銀河学校2007

日時2007/3/23 - 26
場所東京大学木曽観測所
対象生徒29名
担当者宮田隆、藤原、森、鳥羽、宮田英、藤貫

内容:

毎年春に木曽観測所で実施している銀河学校を今年も共催しました。長野近県はもとより、関東、近畿、遠いところでは宮崎まで日本全国から参加者が集まりました。高校生合計29名、3泊4日の銀河学校のスタートです。

105cmシュミット望遠鏡を見学
105cmシュミット望遠鏡を見学

[1日目]

木曽福島に集合した参加者はバスで木曽観測所に向かいました。緊張した表情のまま開所式、その後講義と進みます。講義では天文学の基礎や望遠鏡の仕組みについて学びました。その後、実習に使う105cmシュミット望遠鏡の見学に。ドームに入ると目前に巨大な望遠鏡があり、参加者のテンションも自然とあがります。その後は班に分かれての作業です。 今年の銀河学校は、

  • A班「彗星の正体」
  • B班「太陽は孤独なのか?」
  • C班「様々な銀河」

という3つのテーマで実習を行いました。 初めて会う人ばかりで最初はなかなか会話もはずみませんが、作業等を一緒にすることで自然と打ち解け会って来ます。そして、いよいよシュミット望遠鏡による観測実習。観測所スタッフの手ほどきを受けながら観測を行います。幸い天候にも恵まれ、各班とも素晴しいデータが取れました。明日からの解析が楽しみです。

シュミットを操っての観測
シュミットを操っての観測

[2日目]

今日は丸一日データの解析です。絵を取るだけでなく"天文学"をするためにはこのデータ解析が非常に重要。解析プログラムを使ってデータを処理して行きます。分からない所は班員で相談したり、アシスタントの大学生/院生に聞きながら、徐々に結果に近付いていきます。この頃になると最初のよそよそしい雰囲気はどこへやら、班員は完全に打ち解けあって仲良く(時には衝突しながら)議論を進められるようになっていました。午後の中間発表会を挟んで、あっという間に2日目は終了です。明日の発表会に向けて、夜遅くまで議論を続ける参加者もいました。

データを解析中「この銀河は…」
データを解析中「この銀河は…」
中間発表会。どんなデータが取れたかな
中間発表会。どんなデータが取れたかな

[3日目]

午後の発表会までにこれまでの結果を発表の形にまとめます。結論がまとまらず班の仲間と議論を繰り返す人、自分の考えた事がうまく伝わらないで苦労する人、言いたい結果が本当に正しいかもう一度データをチェックする人、忙しくしている間にあっという間に発表会の時間はやってきました。発表会では各班25分で研究内容を発表してもらいました。その後、質疑応答では参加者同士やアシスタントから厳しい質問が飛び交います。班では出なかったような新しい視点からの質問もあり、参加者はいろいろ考えさせられたようでした。その後はお疲れさま企画と言うことでアシスタントメンバーからの自己紹介企画がありました。今回アシスタントとして8名が参加していたのですが、個性的な人揃いで、自己紹介もビデオありクイズあり、たいへんな盛り上がりを見せました。その後はアシスタントが持ち寄った実験や観望など思い思いの方法で木曽の最後の夜を満喫してもらいました。この時間に班のメンバーを越えて知合いが出来た人も多かったのでは、と思います。

発表会。3日間の研究を25分にまとめて話す
発表会。3日間の研究を25分にまとめて話す

[4日目]

いよいよ最終日です。終了式のあと、ドーム前で記念撮影を行いました。全体写真の後でも、名残惜しそうにいろんな人と写真を取り合い、なかなかドーム前を離れない高校生の姿が非常に印象的でした。

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