日時 | 2007/7/21 - 22 |
---|---|
場所 | 東京大学木曽観測所 |
対象 | 長野県 屋代高校 理数科2年生 40名 |
担当者 | 三戸、済藤 |
屋代高校の生徒さん達は、お昼頃に観測所到着しました。まず最初に望遠鏡の見学や、観測所に滞在するにあたたっての注意事項、さらに今回の実習をすすめるにあたっての準備となるような、宇宙の構造や銀河についてを東京大学の小林先生にお話していただきました。そしていよいよ実習に入ります。一日目は、3つの実習にわかれていました。
まず最初に、実習1では視角というものについて学びました。私達がいつも大きさを測るのに慣れている単位はmですが、そうではなくて角度で測るという話を聞き、はじめはあまりピンとこない様子でした。しかし実際に自分達の写真を撮り、その大きさを角度で測るという実習を行い、慣れていったようでした。
次に実習2では、実習1で学んだ考え方を用いて銀河の大きさを求めました。この実習は、東京大学大学院生の和泉氏に中心となっていただきました。撮影された銀河の写真を見ながら、どこからどこまでを銀河として大きさを測るかなど、各グループで高校生達が議論しながら作業をすすめていました。そして最後の実習3では、宇宙の年齢を求めました。
この実習3では、高校生達にあまりヒントを出さず、自分達で考えてやってもらいました。最初はどう考えていいかわからず苦しんでいたようでしたが、三戸からのわずかなヒントを頼りに必死にみんなで考え、議論し、宇宙年齢を求めていました。
実習はここまででしたが、その後もグループで夜遅くまで議論を続けているところが多く、熱心さにとても関心しました。また、星も少し見ることができたようで、観望も楽しんでいました。
この日は、発表準備と発表を行いました。
発表準備では、一日目で求めた宇宙年齢に加えて、自分達の疑問についても議論しながらOHPシートにまとめていました。ここでも熱心に議論している高校生達の姿が印象的でした。
そしていよいよ発表です。各グループとも、宇宙年齢を求めるまでの簡単な過程と求めた宇宙年齢を発表していました。さらに、なぜ地球を中心に宇宙が膨張しているように見えるのかという疑問に対しての自分達の考えを発表したり、宇宙年齢に他のグループと大きな差が出たグループは、なぜそうなったかということまで発表したりしていました。また、発表に対しては高校生たちからも質問が出て、とても良い発表会になったと思います。最後に今回の実習のまとめをし、修了証をもらって終わりになりました。
高校生達には、とても楽しんでもらえたようなので良かったと思います。この実習で自分で試行錯誤する事、仲間と議論する事の難しさと大切さを学んでもらえたと思います。これを今後に生かしていってほしいです。