日時 | 2008/11/14 |
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場所 | 島根県立松江北高等学校 |
対象 | 理数科2年生 計125人 |
担当者 | 賞雅、室田、藤貫、山崎、伊藤、藤原、中村、小森 |
島根県立松江北高校の「総合学習」の時間にお招きいただき5講座を開講いたしました。
講座では、講師の研究分野に関連した内容や大学での様子などが取り上げられていました。また、各講座、実際の映像や動画を見せたり、実験が行われるなどしていたこともあり、生徒達はより一層授業内容に対し興味をもったようでした。生徒達の今後の学習に対する意欲を高めることができたのではないかと思います。
以下、今回開講されました5講座の紹介をいたします。
この授業では、最新の地球科学の研究の紹介や、私達の身近にどのように地球科学が役に立っているのかということについて、生徒への問いかけや実験を用い分かりやすく紹介されていました。特に、昨今話題の産地偽装は、同位体比を調べることによって見抜くことができるということを知り、生徒達は地球科学を非常に身近に感じたようでした。さらに、同位体により地球の中身や地球の過去の姿を推測できるという話から、私達の身の回りにある元素が様々な研究に役立つということを知ることができたようです。授業では、講師の問いかけに対し、生徒から積極的に質問が多数出るなど、講師と生徒とのやりとりが盛んに行われていました。
この授業では、私達にとって今は身近になったインターネットについて、ネットワークの歴史や仕組みを紹介することによって、インターネットの現在、未来を生徒と共に考えることを目指し授業が行われました。生徒達にとってもインターネットは普段よく利用したり、身近なものであるにも関わらず、知らないことばかりだったようで、熱心に授業に聞き入っていました。特に、インターネットが大学院生により生まれたこと、携帯電話とインターネットの繋がりに関しては、強く驚きや興味を持ったようでした。
最後には、参考文献の紹介もなされ、生徒達がこの授業をきっかけとして自らインターネットに関し、より深く学んでいけるよう配慮されていました。
この授業では、我々が体の中に持っている生命の設計図、DNAを実際に見てみようということで、DNA抽出の実験を中心に、様々な角度から生命の不思議について紹介されていました。また、授業の中で、タイムリーな話題として、下村さんのノーベル化学賞受賞に関連しGFPタンパクの話がとりあげられていました。生徒達はGFPタンパクの発見が生命科学に対しどのよう役立っているかを理解でき、さらなる興味を持ったようでした。
さらに、講師による大学生活の紹介に加えて、論文の一部を実際英訳したり、本物のDNAをみたりすることで、生命科学が身近に感じられるとともに、生徒達は現在の勉強と大学での研究を強く関連付けることができたようです。
この授業では、新型の顕微鏡である走査トンネル顕微鏡の原理をわかりやすく説明し、そこから見える超ミクロの量子世界を画像やアニメーションを用いながら紹介していました。授業の中で、生徒達は、原子の形や特徴、周期表の原子の並びの規則について作業を通し考えることで、自分の中で抱いていたミクロの世界を今一度確認していました。
そして実際に、半生半死のシュレディンガーの猫の話、1つのものが同時に2つの場所に存在できること、電子が雲のように広がっていることなどの話がありました。こうして、ミクロの世界を画像を通し垣間見ることで、ミクロの世界の不思議に強く引き込まれていっていました。また、生徒達は周期表Tシャツなどユニークなサイエンスグッズに対しても興味を持っていました。
この授業では、今年のノーベル物理学賞に関連し、CP対称性の破れの話、素粒子とはどういったものか、さらに素粒子から宇宙に関しどのようなことが分かるかについて紹介されていました。また、授業の中では、霜箱を作成し、実際にα線をみるといったことも行われました。生徒達は真剣に霜箱の中を観察しており、より身近に宇宙線、ひいては宇宙に関して興味を抱くことができたようでした。他にも、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)についての話もあり、普段の生活の中では想像できないような環境下で行われる壮大な実験に、驚きをもったようです。
授業後の質問の様子からも、生徒達は、今まで知らなかったことに触れ、難しいけれど物理の本質的な面白さに興味が沸いたのではないかと感じられました。