日時 | 2008/8/23 - 24 |
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場所 | 東京大学木曽観測所 |
対象 | 伊那北高校、長野高校、上田高校2年生38名(うち先生3名、生徒35名) |
担当者 | 深瀬、藤貫 |
今回の実習は「宇宙の年齢を求める」という1泊2日のプログラムで行いました。参加したのは長野県の高校3校。それぞれの学校で班に分かれて実習を行いました。男女比はほぼ1:1、半袖では肌寒い位の天候の中の実習となりました。
初めに、挨拶の後に望遠鏡見学を行いました。ドームに入ると、初めて見る望遠鏡に皆熱心に見入っていました。特に、望遠鏡の中を覗き込むときは興奮している様子で、携帯電話のカメラで写真を撮っている人も多く見受けられました。
その後、宮田さんによる講義がありました。これから始まる実習を楽しみに、皆静かに聞き入っていました。天の川を見たことがあるか?という質問には、見たことのある人が多かったようです。
そして、視角の考え方を学ぶ実習1を藤貫が行いました。外に出て行う実験が2つある中、寒いようで長袖を着込む生徒がちらほらいました。実験1ではスムーズに行き、最終的には各班の誤差も殆どなく求まりました。実験2では、小雨がやや激しくなってきた中での計測となりましたが無事全員外で行うことができました。実験1の内容を生かして話し合いながら行っていました。平均身長を用いるため、中には身長を測りなおす熱心な班もありました。
その後、夕食をはさんで実習2がありました。深瀬君による凝ったスライドに、皆熱心に講義に参加していました。データベースでは銀河の形や星などをみて感動していたようです。どうやって銀河の大きさを求めるか?等々、班で活発な議論が行われていました。
初日最後の実習3では、これまでの考え方を踏まえ、いよいよ宇宙年齢に挑戦してもらいます。宇宙の年齢とは?宇宙の始まりとは?求めるには何が必要だろうか?宇宙の中心??ビッグバン???等々、侃々諤々と議論が交わされました。解散は22時となりましたが、熱心な班はその後も活動していたようです。尚、実習の途中から降り出した雨は止むことなく、観望会は行いませんでした。しかし、議論に熱中したり貼られている写真を眺めたりと、それぞれが観測所の滞在を楽しんでいるように見えました。
1日目の深夜までの議論を終え、2日目は発表準備と発表を行いました。発表準備では最初何をして良いのか分からず、昨晩の議論を続けているところもありましたが、発表時間が近づくにつれ忙しくOHPシートにまとめていました。班ごとの答えはここで完全にまとまったようです。そして、10時半から発表会が行われました。それぞれでまとめた内容を発表しました。宇宙の年齢は70億年~190億年程度まで幅があり、内容としては銀河の大きさの定義、宇宙の始まりなど各々が決めたことについての発表が多くありました。生徒からの質問も多く、なかなか盛り上がった発表会になったと思います。
最後に、宮田さんより実際に求められている宇宙年齢の紹介と、記念撮影がありました。一晩議論したことの"答え"が聞けるとのことで、皆疲れが出ているにも関わらず熱心に聞いていました。記念撮影の間も楽しそうで、充実した実習になったのではないかと思いました。また、解散間際には簡単に銀河学校とサイエンスステーションの紹介を行いました。今回の実習で興味を持った人の中から、銀河学校やサイエンスステーションのメンバーになる人が出てきたら嬉しいなと思います。生徒との交流も出来、TAとしてもやりがいのある2日間でした。