駅前出張サイエンスカフェ at 柏の葉

駅前出張サイエンスカフェ at 柏の葉

日時2009/10/31
場所柏の葉アーバンデザインセンターUDCK
参加者一般のお客様 53 名
担当者山崎、藤貫、鳥羽、小森、佐々木(彩) および 0to1 の方々

概要

東京大学の柏の葉キャンパスの一般公開と連携企画として、「駅前出張サイエンスカフェ」を開催いたしました。カフェは柏の葉キャンパス駅前の街づくりの施設である柏の葉アーバンデザインセンターUDCKで行い、スピーカーとして、東京大学柏キャンパスに通っている大学院生の方4名にお話して頂きました。

最初に、柏の葉キャンパスとの一般公開との連帯企画として、東京大学柏の葉キャンパスの紹介を簡単に行い、柏の葉キャンパス内の場所で、学生だけでなく、一般の方々にも気軽に足を運んでいただける所を紹介しました。

次に、各ブースに別れて、4つのカフェを同時に行いました。開催された各カフェのタイトルとスピーカーの方は以下の通りです。

  • 1台2役スピーカー&マイク“圧電体で遊ぼう” (スピーカー:古林 宏之さん)
  • コケBONをつくろう☆ (スピーカー:持 雅則さん)
  • フェロモンのふしぎ、お話しします (スピーカー:松田 壮一郎さん)
  • 自作望遠鏡でガリレオの感動を (スピーカー:羽村 太雅さん)

カフェの内容は工作とトークの2種類があり、お客さんには希望のブースの整理券をお配りして、お好きなブースにご参加していただきました。また、ブース活動は2回行われ、1回目のカフェ終了後は2回目のブースにご移動をしていただきました。1回目のカフェから非常に盛り上がり、熱気に溢れていました。

圧電体で遊ぼう!のブース
圧電体で遊ぼう!のブース

以下、簡単に各ブースの内容を紹介します。

ブース『コケBONをつくろう☆』

コケの生態や文化的な側面の解説に加え、ホンモノのコケを用いたミニコケ盆栽、"コケBON"の作成を行いました。年配の男性から事前の評判の高かった企画でしたが、普段知ることのない様々なコケの世界に、女性や子どももまた興味しんしんの様子でした。手のひらサイズの瓶に入った”コケBON”は「可愛い」と評判!また何より、生き生きとコケについて語るスピーカーの姿に惹きこまれた人も多かったようです。

コケBONを作成中
コケBONを作成中

ブース『フェロモンのふしぎ、お話しします』

ヒトや動物、虫など様々な生き物にまつわるフェロモンのお話を行いました。イラストや図、動画、また実際のフェロモンを交えてのトークには、熱心にメモをとりながら聴く参加者の人もいました。抽出されたフェロモンの匂いを嗅いでの感想は人様々ですが、「これがフェロモンです」と差し出されるとそれぞれが興味深そうに手に取っていました。普段、“フェロモン”という言葉から連想するものが深まり、また変化したお話だったのではないかと思います。

フェロモンの不思議をトーク
フェロモンの不思議をトーク

ブース『自作望遠鏡でガリレオの感動を』

今年が世界天文年である事の紹介や天文関係の話題に加え、キットを用いた15倍の組立望遠鏡の工作を行いました。レンズのはめ込みや筒の組立など、参加者それぞれが注意深く熱心に作成する様子が見られました。当日は残念ながら曇りのため、外での天体観測は実現できませんでしたが、室内での月面クレーターのポスターを用いた観察は人気で、時間ぎりぎりまで望遠鏡を手放さない人も少なくありませんでした。今回の経験が、天体現象や望遠鏡の原理に興味を持つきっかけになることを願っています。

自作望遠鏡を覗くみなさん
自作望遠鏡を覗くみなさん

全体の様子

今回、ブースごとにカフェを行ったため、スピーカーの方とお客さんの方々との距離が近くなり、質問をしやすい雰囲気となっていました。中には、スピーカーの方だけでなく、スタッフにも話しかけてくださる方もいらっしゃり、賑やかなカフェとなりました。

ハロウィン当日ということもあり、装飾やお茶菓子もハロウィン独特のものにしました。お客さんの中には、ハロウィン風に着飾った方もいらっしゃり、楽しい雰囲気の中、お子さんから大人の方まで、幅広い年齢層の方々にサイエンスを楽しんでいただけたご様子でした。

カフェ中には、「なぜ」「どうして」といった疑問や、驚きの声が聞こえてきて、サイエンスの不思議に対して、お客さんが興味を持つ瞬間を何度も感じることができました。今回のカフェを一つのきっかけに、サイエンスの面白さを感じていただければと思います。

また、今回の駅前出張サイエンスカフェの特徴として、参加者の6割が東京大学柏の葉キャンパス一般公開へ参加したこと、また親子での参加が多かったことが回収したアンケートから分かりました。一般公開との連帯効果と、柏の葉地域ならではの参加者の構成が窺えます。

謝辞

今回カフェを運営するにあたって、Science Stationだけでなく、東京大学理学系研究科 若手有志による科学コミュニケーション活動グループ0to1の方々、会場である柏の葉アーバンデザインセンターUDCKにもご協力いただきました。

関連リンク