日時 | 2009/2/22 |
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場所 | 日本科学未来館 |
対象 | 日本科学未来館友の会会員26名 |
担当者 | 山崎詩朗 |
東京大学物性研究所の特任研究員の山崎詩朗さんによるカフェ・セミナーが「超ミクロの世界の不思議~原子・量子論・ナノテク~」というテーマで行われました。参加者は未来館友の会会員26名で中学生から60代の方まで非常に幅広い年齢層の方が参加しました。
前半は状態の共存などのミクロの世界で起こる不思議な現象をアニメーションを用いて説明しました。続いてお客様にワークシートを配り、「あなたのイメージする原子の特徴と形」を記入していただきました。丸く硬いというシンプルなイメージから、六角形・カラフル・絶対零度、などの多種多様な原子のイメージが考え出されていました。その後、量子論に基づいた雲のような電子などの実際の原子のイメージを紹介しました。ミクロの世界のイメージが変わったというお客様も多かったようです。
後半では前半の理論的な世界を実際に見ることが出来る、走査トンネル顕微鏡の原理を説明し、シリコン表面の原子が並んでいる像を紹介しました。実物のシリコンウェハーをお客様に割っていただくと、ばらばらになる様子に歓声を上げていました。その破片の形と走査トンネル顕微鏡で得られた原子の並び方から、ミクロとマクロの密接なつながりを経験していただきました。
授業後には、状態の共存は理論上の話なのか? 隠れた変数があるのでは? ランダムと不確定は違うのか? 最近のナノテクの事情は何の役に立つのか?など量子論やナノテクに関する興味深い質問が多くよせられ、お客様の興味と知識の高さがうかがえました。
ちなみに、画像はクリックすると大きくなります。
今回出前授業の機会を提供してくださった日本科学未来館に、感謝の意を表します。