日時 | 2009/8/25 |
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場所 | 横浜緑ヶ丘高校 |
対象 | 高校1~2年生希望者 計12名 |
担当者 | 鳥羽儀樹 青木みさ |
横浜緑ヶ丘高校において、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究本部 総合研究大学院大学の鳥羽儀樹さんに「天文衛星が挑む~銀河にひそむモンスター~」というテーマで出前授業を行っていただきました。参加者は、数多くのテーマ別研修講座の中からこの授業を選んだ、宇宙に興味を持つ緑ヶ丘高校の生徒さん達でした。
授業はまず鳥羽さんの自己紹介から始まりました。ご自身の高校での青春時代を笑いも交えてお話されて、生徒さんにはとても好評な様子でした。
本題の一時間目は「モンスター」に迫るにあたって、必要な天文学の基礎および星についてお話されました。この時間では星の一生や、恒星を特徴付ける色・明るさについて紹介されました。
続いて二時間目は銀河と銀河宇宙のお話で、銀河と銀河系の違いとは何か、どのように銀河系の形を調べたのか、銀河の種類など を紹介されていました。授業は三択問題や計算問題を生徒さん達が自分で解く時間、また、それぞれの考えを聞く時間も交えたものだったので、実際に問題を解いて数字を確かめて考えをまとめることを通じて、宇宙の壮大さをより深く実感することが出来たのでは と思います。また、スライド一枚一枚の画像や動画に非常に関心している様子でした。
三時間目になっていよいよ「銀河にひそむモンスター」が登場しました。今までの二時間の授業で習ったことをふまえて、活動銀河と銀河の違いについて勉強しました。通常の銀河にはいない、活動銀河にひそむモンスターとは何かを知るために、仮設を立てながらモンスターの正体を解明していく形でした。最後になってモンスターの正体が明かされ、それが超巨大なブラックホールだと知ると、高校生の皆さんは宇宙の規模を感じ、また銀河全体にまで影響を及ぼすブラックホールについてもっと知りたい と思った生徒さんも多くいたようです。
一つ残念なことと言えば、二時間目の計算問題を解いてもらうことに予定よりも時間がかかったため、最後の方は時間が無くなってしまい、鳥羽さんの所属する宇宙科学研究本部や、大学院生活について詳しく紹介することが出来ませんでした。ただ、鳥羽さんが実際に授業で紹介した活動銀河中心核について研究していると聞いて将来的に研究者の道にも興味が出てきた高校生もいてようで、天文学に親しんでいただけたのでは と思います。「銀河にひそむモンスター」を知りたい、と天文に興味を持って参加してくださった高校生の皆さんには、鳥羽さんの夏の出前授業は天文学を身近に考えるきっかけになったことと思います。
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