日時 | 2001/5/29 - 30 |
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場所 | 東京大学木曽観測所 |
対象 | 諏訪清陵高校2年生生徒17名 |
担当者 | 三戸、植田、金澤 |
今回の星の教室は、生徒数が少なかったので、実習1つ1つがを丁寧に実施することができました。
特に、ドーム見学では望遠鏡の仕組みについて生徒たちから多くの質問があり、いつもよりも時間をかけました。初めて見る大きな望遠鏡が、精度よく星を追いかけられるように作られていること、広い範囲の空を観測できることなどに感動していました。
実習1では、紙で計算するだけでなく、実際に視角を使って自分たちの身長を求めることによって視角の概念を理解したようです。また、実習を進めていくうちに、班のチームワークが自然とつくられていきました。わからない部分を班内で教えあたり、話しあったりするという日常の授業とは少し違うことを楽しんでいました。
銀河の大きさを求める実習2では、銀河の幅を決めるために銀河の境界を決めることに苦心していました。また、画像表示のコントラストや明るさを変化させながら、画像上で銀河の境界線を決めることに興味を持っっていました。
星の教室の山場である、宇宙年齢と宇宙膨張を考える実習3では、生徒の粘り強さと真摯に実習に向き合う姿が印象的でした。時には、議論が進まないこともありましたが、なぜグラフから膨張と宇宙年齢を導けるのか様々な考えを出し合っていました。また、今まで習った科学の知識をできるだけ使いながら、イメージだけでなく数式での裏づけができるようにしたり、考えをわかりやすく伝えるために例を出して説明したりする工夫もみられました。
発表会では、自分の班の考えをわかりやすく伝えようとする意識が高く、発表に用いたスライドも的確な図を用いていました。ほかの班との考えの違いを質問されてもしっかりと意見を述べる事ができていました。質問を繰り返しながら議論をすることによって、多くの考え方を理解するとともに、もっとも科学的な考えを自ら結論づけることができたのではないでしょうか。
アンケートの中では、さらに高校で数学や科学を学ぶことで深く理解できるようになりたい、班のみんなと協力することができて楽しかった、わからなかったことが自分たちで考えることでわかるようになった楽しさを得たといった感想がありました。