日時 | 2010/8/28 - 29 |
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場所 | 東京大学木曽観測所 |
対象 | 屋代高校2年生35名 |
担当者 | 三戸、村仲、花上 |
東京大学木曽観測所にて、屋代高校の二年生を対象に「星の教室」を開催しまし た。
開講式の後、天文学の歴史に関する簡単な講義を行いました。望遠鏡の発展に即 して時代を3つに区分して説明されました。講義終了後、集合写真の撮影と105cm シュミット望遠鏡の見学を行いました。生徒さんは望遠鏡の大きさに圧倒さ れた様子であり、また積極的に質問している姿も見られました。
望遠鏡の見学の後、実習1に取り掛かりました。距離と視角の関係についての講義 を受け、実験を行いました。写真を撮る際に離れすぎたために計算に苦戦した班 もありましたが、どの班も良い結果が得られていました。
夕食後、実習2を行いました。実習2では銀河までの距離を求めました。「どの銀 河を選ぼうか」や「画像のどの部分を計るのが一番いいのか」など、班員でよく 話しあいながら取り組んでいました。目標個数より多くの銀河について調べてい る班もありました。
銀河までの距離が求まり、星の教室のメインテーマである実習3「宇宙の年齢を求 める」の講義に入りました。生徒さんも「いよいよ」といった表情で集中し て実習に取り組んでいました。「宇宙は最初、無だから…」「宇宙の中心は…」 などお互いの意見を出し合って考えていました。どの生徒も意欲的であり、今回 は与えるヒントを少なめにして生徒の考える力を尊重しました。実習終了後も多 くの生徒が残り、遅くまで議論を交わしていました。22時からは観望会の予定で したが雲が出ていたためほとんど星が見られず残念でした。
朝食を食べ、発表準備に取り掛かりました。朝早くに朝食を済ませ、予定時間よ り前に自習室で話し合いを始めている班もありました。自分たちの出した結論を どのようにしてわかりやすく発表するか、丁寧に原稿を作っていたように見られ ました。発表では図などを用いてわかりやすくした班や、独自のワードを用いて 説明した班、また班内で異なる二つの考えを発表した班もありました。生徒から の質問も多く出て白熱した議論が交わされました。
発表が終わり、最後の講義が行われました。銀河までの距離と後退速度そして宇 宙の年齢を、アニメーションを用いてわかりやすく説明されていました。説明を 受け、生徒さんの「なるほど」といった表情が印象的でした。最後の講義ま で生徒さんは真剣な表情で聞いていました。閉校式にて各生徒に修了証を渡 し、星の教室は幕を閉じました。
生徒からは「すごい頭使った感じがした」や「発表で自分の意見を伝えるのが思 ったより大変だった」、「自分たちで考えていくのがおもしろかった」などの声 がありました。この経験が今後の彼らの勉強や発表などに生かされると良いなと 思います。