日時 | 2013/2/7 |
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場所 | 東京大学本郷キャンパス |
対象 | 島根県立松江北高校理数科の2年生37名 |
担当者 | 高橋、卯田 |
東京大学本郷キャンパスで、東京大学の見学に来た島根県立松江北高校の理数科の二年生に授業を行いました。 自己紹介では、趣味や天文学を志した経緯、国立天文台の概要、混同されがちな「天文学」と「宇宙工学」の違いなどについて説明しました。
次に、国立天文台のソフトウェア「Mitaka」を使って、現在の天文学で、宇宙についてどのようなことがわかっているのかを実際に体感してもらいました。 「オールトの雲」や「宇宙の大規模構造」などを解説しました。
ハワイのすばる望遠鏡での研究生活についても写真を交えて話しました。 普段、研究成果しか触れる機会のない高校生にとって、その成果の過程について知ることは新鮮だったと思います。 得られた観測データからどんなことが言えるのか議論し、本当にそう言えるのか精査する。 そういったことに科学者はエネルギーを注いでいるということを話しました。
後半は光についての講義をしました。 「分光器作り」と「偏光板の重ね合わせ」の実習を通して「スペクトル」や「横波と縦波」といったことを考えてもらいました。 天文学は他の学問と違い、遠く離れたものを対象とした学問です。 そのため、「光」は天文学を研究していく上で唯一の手がかりとなる大切なものです。 分光によって天体を構成する物質などが調べられ、偏光具合を解析することで磁場の様子を知ることができる、ということを説明しました。
三時間半にわたる長い授業でしたが、生徒たちは最後まで意欲的に取り組んでくれました。 この授業が、進路を考えるヒントや勉強のモチベーションになってくれれば幸いです。