埼玉県所沢市立北秋津小学校 出前授業

埼玉県所沢市立北秋津小学校 出前授業

日時2014/10/17
場所埼玉県所沢市立北秋津小学校
対象5年生の児童80名、教員2名
担当者浅見、青木

埼玉県所沢市立北秋津小学校で、小学5年生の児童を対象に、講師の浅見による、天体を紹介する出前授業を行いました。 前半はスライドを用いた授業、後半は分光器の作成でした。 今回のような小学校への出前授業は初めてのケースでした。

前半:天の川の正体は?

前半は、これからの季節見られる星座や流星群、太陽系の惑星とそれらの衛星、恒星や銀河系等の天体を紹介しました。 浅見によって作られたスライドによって、星座や天体の美しい写真を見せたほか、「大きい惑星ランキング」や「衛星を多くもつ惑星ランキング」をクイズ形式で紹介しました。 浅見の投げかけるクイズや問いかけに対し、初めのうちは緊張が見られた児童から次第に声を上げる様子が見られました。

月が多い惑星ランキング
月が多い惑星ランキング

その後は天の川の正体に迫るため、国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト提供4次元デジタル宇宙ビューワーMitakaを用いて擬似宇宙空間の旅を体験しました。 太陽系を飛び出し、星の間を潜り抜けて銀河系の外に辿り着いた時、銀河系の円盤を目の前に驚きの声をあげる児童もいました。 肝心の天の川の正体については、この円盤を横側からみた姿であるということをMitakaで確認しました。

天の川の正体は?
天の川の正体は?

また、これについて更に理解を深めてもらうため、6人1組になり、それぞれの組にどら焼きをひとつずつ配りました。 これを銀河系の円盤にみたてて半分にわってもらい、その断面とスライドに映る天の川の画像と見比べ、天の川が円盤を横からみたものであることを確認しました。 見比べながら納得する声と、どら焼き食べたいという声が聞こえてきました。 その後、どら焼きを一旦回収し、天文学者は星を観測する際に手法のひとつとして「分光」を利用することを説明し、前半の講義は終わりました。

天の川はどら焼きに似ている!
天の川はどら焼きに似ている!

後半:分光器の作成

後半はキットを用いて分光器を作成しました。 厚紙を切って箱状にし、側面の両側に穴をあけ、片方にスリット、もう片方に回折格子フィルム(光を構成波長に分離する光学素子)をはりつける簡単なもので、小学生でも簡単に作れるものでした。 通常、光を取り入れるスリットは細い線ですが、今回は様々な種類のスリットを用意しました。

様々な種類のスリットシール
様々な種類のスリットシール

初めて作る分光器に戸惑う様子も見られましたが、協力しあいながら楽しく作っているようでした。 また浅見やアシスタントの青木に積極的に話しかける児童の姿が見られました。教員や保護者の協力もあり、殆どの児童が分光器を完成することができました。 完成品を手に太陽光や蛍光灯を見て虹色のスペクトルを楽しむ児童の様子がとても印象的でした。 また、その完成品を手に浅見や青木のもとに駆け寄りスペクトルを見せてくれることに嬉しく思いました。 工作の時間はスタッフと児童の距離を縮める時間でもあったと感じました。

自作の分光器で光をみよう
自作の分光器で光をみよう

最後に児童代表からのお礼の言葉をいただきました。 その後小さくわけたどら焼きをお土産として配りました。 今回の出前授業で、児童の皆さんには、天文について楽しく学んでいただけたようでした。

児童代表の挨拶
児童代表の挨拶
(記: 青木)

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