日時 | 2016/1/30-1/31 |
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場所 | 東京大学木曽観測所 |
対象 | 岐阜県立恵那高等学校 生徒12名 長野県諏訪清陵高等学校 生徒13名 長野県松本深志高等学校 生徒6名 |
担当者 | 三戸、増子、橋立 |
東京大学木曽観測所にて、近隣の高校3校の生徒31名を対象に天文学実習「星の教室」を開催しました。今回の星の教室では、かつてハッブルが行ったようなやり方で宇宙の年齢を求めてもらいました。
1月30日午後1時、高校生が到着。違う高校の生徒らと顔を合わせて少し緊張気味の状態で、まずは木曽観測所のドームと105cmシュミット望遠鏡の見学を行いました。木曽観測所スタッフの征矢野さんの説明を熱心に聞いていました。また、ドームや望遠鏡が動いた時にはそのダイナミックさに感嘆の声があがっていました。
見学後、実習1の時間で「視角」という概念とそれを用いて写真に写るものまでの距離を求める方法を学んでもらいました。生徒たちには自分たちの写った写真をとってもらい、カメラから人物までの距離を実際に求めてもらいました。
夕食後は実習2に移りました。写真から目標までの距離を求める方法を学んだあとは、いよいよ銀河までの距離を求めてもらいました。あらかじめ撮影されたたくさんの銀河の中からいくつかをピックアップして距離を求めていきました。慣れない計算と作業で少し困惑しながらも、班のメンバーで仕事を分担して効率よく値を求めている姿が印象的でした。
実習3の時間で、自分たちで求めた「銀河までの距離」と与えられた「銀河の後退速度」から宇宙年齢を求めていきました。ハッブルがどのようにして宇宙年齢を求めたのかを想像しながら、自分たちの持つ知識を駆使しているようでした。
1日目の成果を他の班に発表しました。各班で前日に考えだした宇宙年齢の求め方を説明し、各々で宇宙年齢の値を求めていました。発表後の質疑応答の時間には、自分たちの班と違う考え方に注目して議論を戦わせる姿が見られました。
今回の「星の教室」は学年や所属しているが学校がバラバラなメンバーで集まっての開催となりました。一人ひとりが持つ考え方はいつもにも増して様々で、自分とは違う視点にたくさん出会えたのではないでしょうか?また、考え実行し、考察して伝えるという一連の科学研究の流れを体感して、生徒たちは色々なことを学べたと思います。今回学んだことを今後の生活や進路を考えるうえで、生かしていってもらえればと思います。