日時 | 2019/6/22 |
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場所 | 高知県立高知追手前高等学校 |
対象 | 高校1年生および2年生38名 |
担当者 | 谷口、田中匠 |
高知県立高知追手前高等学校で高校1年生と2年生を対象に「AIが教えてくれる宇宙の秘密」というタイトルで出前授業を行いました。追手前高校は大学教員を中心に25名程度を招いて出前授業を実施してもらう「追手前ゼミナール」を毎年開催しています。本出前授業は「追手前ゼミナール」の講義の1つとして招待していただき、同校の先生方のご支援のもとで実施しました。授業時間は休憩時間約5分を含めた各回75分間です。同内容の授業を2回実施し、各回20名程度、計38名の生徒に授業を行いました。
本授業では、近年耳にする機会の増えているAI(人工知能)が天文学分野においても積極的に活用されていることを紹介しました。前半は講義形式でAIと天文学の関係について紹介し、後半は班に分かれて後述の課題について議論しました。
前半ではまずAIやAI技術の一つである機械学習の定義や特徴を、具体例を挙げて紹介しました。そのうえで、天文学分野におけるAIの応用例として銀河の形態分類や星団探査について紹介しました。
また事前課題として、下図のように赤丸と青バツの二種類のデータ点を分類する線を引き、どのような基準で線引きをしたのかを考えるという課題を出していました。授業後半はこの課題を題材として、4人程度の班で「なぜその線引きをしたのか」「どのように線引きすればより良いのか」という問いを軸に議論しました。ある生徒は「分類方法は人によりさまざまであることに気が付いた」と振り返っており、単純なデータの分類でも多様な基準が考えられることにアシスタントの私も驚きました。分類基準をうまく説明するのは難しかったと思いますが、時間で切ってしまうのがもったいないと思うレベルに多くの班で議論が盛り上がっており、とても有意義な議論ができていたと思います。
「AI」×「天文学」という分野横断的な講義で、それぞれの分野について興味が深まった生徒も多いのではないかと思います。