日時 | 2020/12/12 13:30 - 17:00 |
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場所 | 島根県民会館 多目的ホール |
対象 | 公開イベント |
担当者 | 秋山、石川、岡本、河村、田中、照井、中西、丹羽 |
Science Station (以下、SS)では、毎年、島根県立松江北高等学校と連携して「サイエンスカフェ in 松江」というイベントを開催してきました。 このイベントは、カフェのような場所でお茶をしながらサイエンスについて語らうことを目的とするものです。 例年と異なり、ペットボトル飲料を入場時に配布する、提供するお菓子は個包装のものに限定する、座席の配置については距離間に留意して設定する、などの感染症対策がとられました。 今年は松江北高校とSSが共催する形で、SSメンバー1人がトークを行った他、松江北高校理数科の生徒さんたちが研究発表を行いました。
このトークは、天文学の一分野である銀河天文学をテーマとし、遠方にある銀河の観測方法に関する話題を中心に、最新の研究事例の紹介を交えつつ行われました。 トーク中には、市民が天文学研究に参加する市民天文学についての話題や、大学生活など、生徒にとって研究をより身近に感じられる話題も取り上げられました。
昔から宇宙は様々な方法を用いて観測されており、これにより、宇宙が階層構造をしていること、銀河には楕円銀河や渦巻銀河といった多様な形(形態)があることなど、多くの事柄が明らかとなってきました。 近年では、すばる望遠鏡をはじめとした大型の望遠鏡を用いて、遠方の銀河についての研究も進められています。 現在、さらに多くの大型望遠鏡の建設が計画されています。それに加えて近ごろ目覚ましい発展を遂げている機械学習の手法を天文学でのデータ解析へ取り入れることにより、今後天文学の研究が一層加速して進むと期待されています。
トークでは、天文学の専門的な研究に関する話題のみならず、東京大学の天文学科を中心に、大学の紹介や学生生活に関する話題といった大学生のスピーカーならではの話もありました。 また、高校生や一般市民でも気軽に参加できる、国立天文台主催の市民天文学に関するプロジェクトの話題も取り上げられ、天文学を身近なものに感じられる内容となりました。
天文学という日常生活から少し離れたようにも感じられる話題ながら、生徒に親しみの持てる内容のトークとなっており、参加した生徒の皆さんは食い入るようにスピーカーの話へと耳を傾けていました。 また、トークの終わりにはスピーカーへ多くの質問が寄せられ、カフェ終了後もさらに詳しく話を聞きたいという生徒もいました。 本日のトークが、生徒にとって、科学的な視点を学び、科学への興味を深める良い機会となったことを願います。
本イベントは島根県立松江北高等学校と共催で行い、同校の先生方に多くのご協力をいただきました。厚くお礼申し上げます。