日時 | 2021/6/25 |
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場所 | 高知県立高知追手前高等学校 |
対象 | 高校1年生および2年生 35名 |
担当者 | 丹羽 岡本 |
高知県立高知追手前高等学校で高校1年生と2年生を対象に「太陽系の起源に迫る!」をテーマに授業を行いました。高知追手前高校は大学教員を中心に25名程度を招いて出前授業を実施する「追手前ゼミナール」を毎年開催しています。本出前授業は「追手前ゼミナール」の講義の1つとして招待していただき、同校の先生方のご支援のもとで実施しました。授業時間は各回75分間です。同内容の授業を2回実施し、各回20名程度、計35名の生徒に授業を行いました。本講義では前半に講義を行い、その後講義内容を踏まえたうえで、グループワークを行いました。
講義の導入として、昨年度無事地球にサンプルを持ち帰ることに成功し、話題となった"はやぶさ2"について触れました。はやぶさ2プロジェクトとは小惑星リュウグウに探査機を飛ばし、見事地球に小惑星サンプルを持ち帰ることに成功したサンプルリターンミッションです。太陽系にはリュウグウの他にも様々な星がありますが、何故「リュウグウ」にサンプルを採取しに行ったのでしょうか? 本講義では、この疑問から出発し、まず太陽系がどのように形成されたのかを知る研究手法の一つとして、隕石の化学分析があることを紹介しました。とくに、太陽系の最も初期の情報を秘めたコンドライトという隕石について触れました。そして小惑星リュウグウはコンドライトと同様の物質からなると期待されていることを学びました。ここから、最終的にはやぶさ2の目的について理解しました。
その後、グループワークに移り、火星に探査機を飛ばすミッションを自分たちで考え発表を行いました。グループワークを行うための事前課題として、火星の環境(水はあるかなど)を各自調べてきてもらいました。それを元にグループで話し合い、自由な発想でミッションを構成していきました。火星に生命や水、川が存在するのかということをテーマにしている班が多いように感じましたが、他にも火星の土で植物は育てられないかなど個性が出ている班もあり、議論が活発化している様子が見受けられました。
隕石が太陽系の起源を知る手がかりになるという、とてもワクワクするような講義内容でした。未知な点が多く存在する地学や天文学には様々な可能性が秘めているのを実感してもらえたかと思います。