銀河学校25周年記念同窓会

銀河学校25周年記念同窓会

日時2022/12/12
場所東京大学 / オンライン
対象銀河学校卒業生70名程度
担当者田中、大島、大平、岡本、坂井、安田、米村

概要

 NPO法人Science Station(以下SS)では毎年春に東京大学木曽観測所にて『銀河学校』を開催しています。銀河学校は高校生を対象とした天文学実習で、2022年3月の開催で第25回目の開催を迎えました。この銀河学校の長い歴史を祝して、東京にて記念式典並びに同窓会を開催しました。本記念式典および同窓会は感染対策や遠方の方にも参加していただくため、ハイブリッド形式で開催されました。対面参加者は東京大学本郷キャンパスより参加し、Zoomを使って対面会場の中継を行いました。

記念式典

 同窓会を始めるにあたり、銀河学校25周年を祝した記念式典を開催しました。式典では4名の講演者から、それぞれ違うテーマで講演が行われました。 最初にSS理事長であり東京大学名誉教授でもある吉井譲理事長が講演を行いました。テーマは銀河学校やSSの歴史についてで、理科教育の現状や今後の課題などについてのお話もありました。出席者はみな各自の銀河学校経験に思いを馳せながらお話を聞いていたようでした。
 次に、第1回, 第2回銀河学校の卒業生でもあり、現在は主事員として木曽観測所を支え、銀河学校の運営にも大きく関わっていただいている森由貴さんにオンラインでご講演いただきした。森さんの講演では、銀河学校の歴史を振り返りながら、銀河学校がいかに変容してきたか、さらにはコロナ禍をどう乗り越えてきたか、といったお話がなされました。森さんはじめ、銀河学校運営関係者の情熱が感じられた講演でした。

記念式典講演
記念式典講演

 休憩をはさみ3番目には、2010年前後の銀河学校において複数回に渡り関わって頂いた東京大学理学系研究科附属天文学教育センター助教の酒向重行先生にご講演頂きました。酒向先生の講演では、2019年に完成した、木曽観測所の105 cmシュミット望遠鏡に搭載された広視野CMOS撮像装置であるTomo-e Gozenによって実現したサイエンス成果が紹介されました。今では天文学以外の様々な分野で活躍している同窓生も多いですが、それぞれが現在の天文学や木曽観測所の近況に関心を持って聞いており、質疑応答も研究会のように盛り上がりました。
 最後に、銀河学校2003の卒業生・銀河学校2013のTAであり、名古屋大学特任助教を務める梅畑豪紀先生が登壇しました。梅畑先生の講演では、天文学分野に進んだ銀河学校卒業生として、宇宙の網構造を観測から探査した研究のお話をいただき、こちらも活発な質問が飛び交いました。

真剣に聞き入る参加者たち
真剣に聞き入る参加者たち

交流会

 式典終了後には、銀河学校卒業生の縦・横の繋がりを深めるべく、交流企画を行いました。銀河学校は25年に渡る長い歴史を持つため、高校生から既に大学を卒業し社会人や研究者となった人まで幅広い参加者がいます。誕生日の日付を基に数人チームに分かれ、様々な年代の参加者からなるチームでジオゲッサ―というゲームに挑戦しました。
 ジオゲッサ―では、ランダムに様々な地点のストリートビューが表示され、視点を変えたり移動したりしながら、周りの景色などを基にして表示されている地点をマップ上で選択するゲームです。最終的に選んだ地点と、正解の地点の距離の近さを競い合っていきます。今回は数人チームで、事前に制作した木曽福島・観測所周辺の地域から選択されるラウンドと、世界中の大望遠鏡から選択されるラウンドでゲームを行いました。チーム内では最初は初対面同士で緊張していたようでしたが、企画を通じてチームメンバー同士で話し合いながら次第と打ち解けていったようでした。

ジオゲッサ―を使った交流企画
ジオゲッサ―を使った交流企画

 企画終了後には、チームの垣根を超え交流が行われました。運営側で企画を用意していたわけではありませんでしたが、懐かしい同期や生徒-TA同士の再開を楽しんだり、世代や参加回を超えて交流したりと、非常に盛り上がりました。今後とも、銀河学校のつながりが広がっていくことを期待しています。

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