島根県立三刀屋高校 サイエンスカフェ
実施日: 2007.11.3(土)
場所: 島根県立三刀屋高校
担当者:藤原、丸山
参加者数:約100名(高校1〜3年生、教職員、保護者、一般の方)

内容

「太陽系外に惑星を探せ!」
藤原 英明(東京大学大学院理学系研究科天文学専攻)

 午前中の出前授業の後、同じ場所でサイエンスカフェが行われました。出前授業は高校2年生の理系の生徒さんたちでしたが、今回のこのカフェには、高校1年生や3年生、一般の方や保護者の方の参加もありました。
 まず、講師の自己紹介や天文学に興味を持ったきっかけから、宇宙はどのような構造をしているのか?というお話をしました。ここでは、教科書的な写真や図を用いた解説ではなく、国立天文台の4D2Uプロジェクト"Mitaka"を用いて、宇宙の構造をシミュレーションで解説しました。地球から出発して、太陽系、銀河系、我々の銀河系が属する銀河団……と、無数の銀河がスクリーンいっぱいに見えるようになるまで地球からどんどん離れていきながら、宇宙の構造についてお話ししました。このシミュレーションをみて、教科書や雑誌にある写真よりも宇宙の広さが実感出来た、という感想もあり、初めて知る宇宙の構造や魅力に、驚きの声や表情が伺えました。
 また、「私たち以外に生命は存在するのか?」という、昔からの大問題の1つを話題として取り上げました。ここでは、系外惑星探査が地球外生命探査の第一歩として、そのいくつかの探査方法の紹介と解説をしました。ドップラー効果など、学校の授業で取り扱った内容もあり、生徒さん達にとってはより理解が深まった様です。この系外惑星探査の結果、200個以上の系外惑星が見つかり、しかもその惑星系は太陽系とはまるで違うタイプでした。そして講師の研究テーマを中心に、生まれたての星の観測から、惑星の母体である円盤の姿をさらに詳しくとらえるために、赤外線の観測についてお話ししました。ここで、午前中の出前授業でも好評だった赤外線カメラの実験を行いました。赤外線カメラを通して物体を見ると、冷たい物は暗く見え、暖かい物は明るく見えます。ここでは、カフェのお客さんである生徒さんに、片方には氷水、もう片方には熱湯を入れた2つの紙コップをもってもらい、赤外線カメラの前に立ってもらいました。この性質を利用すると、紙コップに触れていない人からでも、どちらが氷水でどちらが熱湯なのかが一目で分かります。コップに入ったお湯と水を混ぜてみたりと、自ら思いついた事を実験したりしていました。赤外線をつかって生まれたばかりの星を観測し、その結果新しい形の円盤がみつかったことや、赤外線天文衛星「あかり」の紹介など、これからの赤外線天文学についてお話ししました。
 メモをとりながらお話を聞く姿や、お話が終わってほとんどの人が帰った後にも質問をしている生徒さん達の姿も見られました。アンケートにはいろいろな感想を書いてくださり、天文学や宇宙への興味が更に深まったり、地球外生命体に思いを馳せるなど、とても楽しんでくれたようです。




きれいなポスターを作って頂きました


どちらがお湯でどちらが氷水?


興味のあるブラックホールについて質問


積極的に質問


ますます深まる宇宙への興味


赤外線カメラの実験で使ったお湯と氷水


これが赤外線カメラです