Dec 31, 2005
世界物理年イベント
どうもこんにちは。fujiwaraです。ご無沙汰しておりました。ご機嫌いかがでしょうか。もうすぐ2005年も終わってしまいますが、今年は、かのアインシュタインが 歴史的に非常に重要な3編の論文を出版した「奇跡の年」といわれる1905年から100年目ということで、 「世界物理年」として世界中で物理学をテーマとするイベントが行われていました。 ご存知でしたか?
ミーハーな私も、12月13日に行われた、
さらには、ナジバリ先生の成果に基づいて作られたバイオリン「ナジバリウス」を、日本を代表するバイオリニストである千住真理子さんが実際に演奏し、音楽と科学のハーモニーを楽む、という時間もありました(しかも会場はオペラシティの大ホール!)。 千住さんに言わせると、「ナジバリウス」は出来立てホヤホヤなのに、実際に弾いてみると古い味のあるバイオリンのようだったのだそうです。なかなか面白い試みだったと思います。
また、ナジバリ先生や千住真理子さんのほかに、「弦」にゆかりのありそうな科学者を交えてパネルディスカッションも開催されました。 私個人的に非常に印象深かったのは、 コンサートホールの設計に携わっている橘秀樹さんという音響学者がパネルディスカッションの中で言った、
「科学で何もかもできるわけではない。 でも、科学の力で補える部分は可能な限り補って、 芸術を支えていきたい。」 という言葉でした。
科学の広報普及的なイベントって、下手をすると
「科学って芸術にも通じているのですね~。すばらしいすばらしい。」
というような「科学バンザイ!」的な方向に行ってしまうこともあるのですが、 この橘さんは科学の限界を認識し、その上で音響学者としての自らの立場や役割を論じていました。 現実を見据え、非常に人間臭い考え方ができる科学者(人)っていいなぁ、と感心しました。
あと、非常に頭の切れる千住さんと、進行係を務めていた元HNKの高柳雄一さんも非常にいい味出していました。 やはり、こういうイベントって、「人」が重要なんだなぁ、と実感したイベントでありました。
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