NPOサイエンスステーション
   −出前します、最先端の科学の授業−

Oct 08, 2009

海の美しさと厳しさと


こんばんは、komoriです

全国各地、台風で大変なことに
なっていますが、
私は昨日、高知港で下船し、
関東へ電車でなんとか
帰還しました。


そう、実は私、10月2日から6日まで
(当初は7日まで海にいる予定でしたが早まり
ました。)
淡青丸という研究船に乗船していました。


今回の乗船は、研究室の先生のつながりの
つながりで、研究のお手伝いのために
乗船させていただいたのですが、本当に
貴重な経験でした。


ネットをひいたり、目視観測をしたり、
採水器を投入したりといった調査の数々。
先生方や船乗りさん達、観測技術員の方のお仕事
を間近でみることができたこと。


なにより、
他大学の先生方や学生の方、船員さん達、
技術員の方、多くの方と、協力し合い調査をし、
時に雑談をしたこと。
その触れ合いが本当に貴重でした。


また、今回の台風で海はうねり、
船はかなり揺れました。
ほとんどの方が船酔いになり、
船酔いにならなかったのは、船乗りさん以外では、
私含め3人程度でした。
そうした中で、船員さん達の気概や海洋研究
の困難さ、海の厳しさ、そのようなものを
目の当たりにすることができた気がします。

一方で、イルカと出会い、トビウオが舞い、
カツオドリが船を前に乱舞する。
網にかかった数々の生き物達の精巧な体。
海で出会った生物達には本当に癒されました。


他には、360度水平線で、「我々しかいない。」
そんな感覚に陥ったこと。
夜の0時から4時の当直の際には、
黒くうねる海の広がりを見て、
頼りになるのは、船の明かりと星の光
だけかもしれない。
そんなことを思うにつけ、
古代の人の航海術に思いを馳せることが
できました。

そして、しみじみ感動したのが、
紐を結ぶ我々人間の知恵です。
ネットを結ぶにも、人の命を守るのも、
船を守るのも、貴重な機器を守るのも、
極端なことを言えば、紐やロープだけ。
すべて、紐やロープを結ぶ、人間の経験
の賜物でした。

その一方で、海に浮かぶゴミの数々。
知恵をどう使うかは、これからの
私たちにかかっているのだと感じました。


最後に、
台風一過の空が澄んで美しいように、
海も青く美しい。
でも、時に荒れ、被害をもたらす。
自然の二面性は不可解ですが、
それが人を引き付けてしまうのかも
しれない。
よく言われることですが、改めて身を持って
実感することができた気がします


写真は、夜の調査の際の写真です。

淡青航海 調査
Posted at 22:20 in komori | WriteBacks () | Edit
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